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くらしすと年金広報

︱2015.10.15 10月号 (通巻676号) Vol.31

掲載:2015年10月15日
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東京都足立区 区民部高齢医療・年金課 国民年金係

「適用」「免除」「給付」と担当を分け、
業務の専門性を高める

 足立区は人口約67万8,000人。人口減少時代にありながら、人口は徐々に増えている。まちの清掃・美化に努めることで犯罪を減らし、イメージアップを図ったことや、区民の健康増進や自殺防止対策にも努めてきた結果だという。国年業務については、専門性が高い業務ゆえ、国民年金係では「適用」「免除」「給付」「庶務・総括」と職員の担当を分けており、知識と経験がきちんと引き継がれるよう人事異動の面でも係内で調整を行っているのが特徴だ。

免除の利用率が高く33.1%。病歴の記入用紙には記入例も用意

 足立区の国民年金の第1号被保険者数は約11万人、第3号も入れると約15万4,000人となる。国民年金係の職員は20名(常勤18名、再任用2名)で、さらに臨時職員が1名。このほか、足立区は広いので区内に16ヵ所の区民事務所があり、ここでも国年の受付業務等を行っている。
 国民年金業務は専門性が高い。そこで、足立区ではかつて国年業務を「年金適用係」「年金給付係」に分けていた。平成23年度に各係を廃止・統合して現在の「国民年金係」にしたが、係のなかではいまも「適用班」「免除班」「給付班」「庶務・総括」と職員の担当を分け、そのうえで業務全般においても連携がとれるよう努めている。
 また、職員は経験年数の長い人から短い人までまんべんなくそろっているのも特徴だ。「通常、職員の異動は4年(新規採用は3年)サイクルなので、各担当グループの住民サービスを低下させずにきちんとローテーションや引き継ぎができるよう、配属時に人事異動のサイクルや職歴を考慮しながら係内の担当を決めています」と庄司礼子・国民年金係長は話す。
 足立区は相談件数も多い。1日平均の相談件数は、適用・免除関連は約60件、給付関連は約30件。これが繁忙期となると倍増し、昨年7月には適用・免除関係の相談が197件、給付関係の相談が1日に76件という日もあった。
 特に多いのは免除関連の相談だ。足立区の免除・納付猶予数は平成26年度で約3万6,000人で、1号被保険者の強制加入に占める免除の割合は33.1%。「免除等が多いということは、その分、事務量も多いということです」(庄司係長)。
 免除を担当しているのは、着任2年目の内田久美子さん。「ちょうど免除申請が2年1カ月前まで遡及できるようになった時期に着任したため、そのころは覚えることだけでなく事務量も多く大変でした」と振り返る。免除の相談に来た人には、将来の年金の受け取り額が減るというデメリットも説明するが、それでも免除を選択する人が多い。
 足立区内には養護学校も多数あるので、20歳前の障害基礎年金の給付に関する相談・請求も多く、その関連の窓口での苦労もある。
 斎木睦子さんは給付担当で6年目。「20歳前の障害年金の相談では、出生から今までの話を聞かないといけないことが多いのですが、あまり深いところまで聞いて嫌な思いをさせてしまってはいけませんし、でも聞かなければいけない。言葉を選び、話を引き出すだけでなく、分かりやすく伝えるにはどうしたらいいかも常に考えています」と話す。
 着任2年目の中村昌善さんも給付担当。「病歴等についての記入用紙は、ただお渡しても皆さんどう書いてよいかわからないので、『最初は学校に普通に行けなかった』『仕事中に気分が悪くなったことがある』などの記入例を示し、区民の方が書き方をイメージしやすいように努めています。また、『こういった事例は返戻につながりやすいので、こう気を付けよう』といった情報を係内で共有しスキルアップを図っています」。
 一方、三浦紀美江さんは適用担当で5年目。「本来は年金事務所で相談する内容の方が、区役所に相談に来ることある。管轄である足立年金事務所は区役所から行くには不便なので、区ができる限り機構の電話相談センターに納付状況を確認する等して対応しますが、繁忙期はなかなか電話がつながらず時間がかかります。何人かの職員でかけてやっとつながるという感じで、その間にお客様を待たせているのも気が気ではありませんね」と話す。
 同じく適用担当で2年目の三上和義さんは、新規採用されて早々に着任したのが国民年金係だった。「年金制度を覚えることに加え、まず仕事に慣れるということが大変でした(苦笑)。自分よりもずっと年上の方から、抱えている問題を30分~40分と話されることもあって最初は戸惑いましたが、まず聞くことが大事だと思って対応しています」。
 年金事務所との関係については、区では、常に連絡を取り合うなど意思疎通を高めているというが、それでも各地の自治体で起きていることが足立区でも起きている。例えば、本来は年金事務所で全ての手続きができるのに、夫婦で出かけたらなぜか妻だけ区役所で種別変更するようにと年金事務所で言われるケースなど。 
 また障害年金の請求手続きのため相談や書類作成はすべて年金事務所で行ってきた人が、その書類が一式まとまって提出する段階になって「区役所に提出するように」と年金事務所で言われるというケースも増えている。区役所としては、最初からかかわっているケースではないため状況がわからず対応しにくい。こうしたことがあると、年金事務所にはそのつど伝え、できる限り、区民の方の手続きがスムーズに行えるよう苦心している。
 機構と顔の見える関係を作る機会も必要だろう。機構による研修も行われているが、職員の聞きたいことに応えてくれる内容の研修が求められる。

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