︱2016.11.15 11月号 (通巻689号) Vol.44

中福岡年金事務所 福岡県
国年保険料納付率向上と
ワンストップで対応できる窓口を目指す

連絡のつかない事業所に繰り返しアプローチし適用を進める
厚生年金適用調査課の職員は11名。大林道子厚生年金適用調査課長は東福岡年金事務所を経て2014年4月より現職を務める。
管内の事業所数は約8,700件。事業所からの相談が多い事務所なので、適用調査課の職員の仕事量は多い。窓口相談だけでなく電話での問い合わせも数多く寄せられ、相談内容も難しいので、1件当たりの相談に時間を要することもある。「職員はいつも走り回っている感じで、なかなか職員間でコミュニケーションをとる時間がないのが悩みです。でも、わからないことがあったときは職員同士で聞き合っているので、それがコミュニケーションになっているともいえるかもしれません」と大林課長は言う。
山口所長も述べたように、課題は連絡がつかない事業所が少なくないこと。「訪問を繰り返したり文書を送付したりすることでようやく連絡を取ることができ、適用につながっていますが、未適用の事業所は次々に出てくるのでなかなかゼロにはなりません」(大林課長)。
また、訪問や調査だけでなく、内部事務も限られた職員数でこなさなければならない。調査をすると、他社の役員等も務めて報酬を受けている方もいる。そうなると2カ所勤務の届け出もするので、内部事務がさらに煩雑になる。
そうしたなかでも心がけているのは正確な事務処理。誤ることでお客様にご迷惑をかけてはいけないので、2重3重にチェックをしている。
今年度の上期は情報セキュリティの関係もあり忙しかったため、できなかったこと・後回しにしたこともある。残りの下期は、上期にできなかったことに取り組みたいと考えている。「書類の管理なども行い、次の年度に引き渡せるようにしたいと思っています」(大林課長)。
一方、厚生年金徴収課の職員は7名。久原悟厚生年金徴収課長は、川内年金事務所(鹿児島県)を経て昨年4月に中福岡年金事務所に着任した。
管内の厚生年金保険料の収納率は、今年9月末時点で94.42%となっている。
徴収業務で感じていることは、事業所の状況を見極める難しさ。「経営が苦しいので払えないという事業所もいれば、経営が苦しくてもきちんと納めてくださっている事業所もある。本当に経営が苦しくて払えないのか、常に判断を必要とされます」と久原課長は言う。
事業所への対応方法、丁寧な言葉遣いや接し方には気を付けているが、一向に払う気を見せない事業所が相手となると、対応方法やアプローチの仕方を変える必要も出てくる。「本当は相手によって対応方法が違うのはいけないのでしょうが、相手あっての対応ですし、払っていただかなければ結果につながらない。そのあたりが、職員一人ひとりがストレスを感じるところだといえます」(久原課長)。
しかし、徴収業務の目的は事業所に保険料を納めていただくこと。「国の保険料の財源確保に向けて、引き続き頑張ってまいります」と語る。

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