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東京都西東京市 市民部保険年金課国民年金係

 西東京市は人口19万9,297人(2016年4月1日現在)、国民年金の第1号被保険者は30,697人(2016年4月8日現在)。東京の都心に近い位置にありながら、農業も盛んな市だ。西東京市の国民年金係では、市民にわかりやすく工夫した案内表示板の設置や、初期対応に重点を置いた窓口対応などに努めて「苦情ゼロ」をめざし、市民の利便性向上と同時に職員の業務負担軽減も実現させている。

案内表示板のわかりやすい掲示で市民も職員も楽に

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案内表示板をわかりやすく掲示することで、お客様は目的の窓口に直接行けるようになり、お客様の利便性向上と職員の業務負担軽減につながった。

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案内板も掲示して理解と協力を求めている。

 西東京市では窓口対応の充実のため、さまざまな試みを行っている。まず一つが、案内表示板の工夫。西東京市の場合、保険年金課だけでも、国民年金係、国保加入係、国保徴収係、国保給付係、後期高齢者医療係と5つの窓口があるため、お客様は迷いやすい。どこへ行けばいいのか右往左往しているご様子のお客様がいると、職員が『どちらへご用事ですか?』とお声掛けして案内するということが多々あったため、案内表示板をわかりやすく工夫して設置したところ、お客様がめざす窓口に直接行ける確率が高まり、職員もお声掛けする時間が減って窓口業務負担が経験された。「単純なことではありますが、こうした小さな工夫の積み重ねでお客様も職員も楽になる。人手が限られているなかでいかに業務負担を軽減するかというのは大事な課題です」(菅野係長)。
 また、トラブルを未然に防ぎ、苦情等をゼロを実現するために、繁忙期や窓口混雑時はなるべくお待たせしないようにするとともに、1人でもお待ちしているお客様がいるとすぐにお声掛けをするなど、円滑・迅速・公平な対応、丁寧な言葉での説明を心がけている。
 「窓口は初期対応が大事。職員がお客様に対して『気にかけています』というアプローチをしないと、お客様は『いつになったら自分の順番が来るのか?』と思われるので、1人でも待っているお客様がいたら『お待たせして申し訳ありません。順番にお呼びいたしております』とすぐにお声かけし、お名前をリストに記入してご案内するということを徹底しています」(菅野係長)。
 また、年金事務所等への電話がつながらないためにお客様をお待たせし、その結果お客様がイライラしてしまうことなどがないよう、「年金の各種お手続きについては、日本年金機構年金事務所等に年金記録等を電話照会して、お手続きをしております。電話がつながらないことがあり、お時間がかかる場合がございます。ご理解とご協力をお願い致します」と書いた案内板もお客様の目の付きやすいところに配置している。これにより、お客様も「だから時間がかかるんだな」と状況を理解してくださることが多い。
 他の課や係との連携もしている。障害福祉課には、障害手帳を取得した人に対し障害年金というものがあることを伝えてもらって国民年金係の窓口につなげてもらい、生活福祉課では生活保護の人に対して年金保険料が免除されることなどを伝えてもらったりしている。
 課題は、お客様の相談をよくよく聞くと、国民年金係ではなくほかの係で受けるべき相談だったという場合があること。例えば、「年金が減ったので、国民年金係に相談に来た」と言う方の相談を受けてみたら、年金が減ったのは後期高齢者医療の保険料が天引きされていたためで、後期高齢者医療係で受けるべき相談だったということなどだ。最初の受け付けの段階でどの係で受けるべき相談かを振り分けるコンシェルジェのような職員を置いたらどうかという話も職員提案のなかでは出ているが、そうした振り分けは市役所全部の業務を把握している職員でないとできないなどで困難というのが実際だ。
 また、しばらく話を聞いてみると、相談に来たご本人の年金ではなく、夫や妻の年金についての相談だったということもある。「『年金なんて、みんな一緒でしょ』と思っておられて、どなたの年金についてなのか、主語を言わずに話す方もいらっしゃる。『年金は一人ひとり違うんですよ』というところからご説明することもあります」(菅野係長)。

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