︱2016.9.15 9月号 (通巻687号) Vol.42
掲載:2016年9月15日

厚年・国年平成27年度収支決算の概要がまとまる
厚生労働省は平成28年8月5日、厚生年金と国民年金に係る平成27年度収支決算の概要を公表した。これによると、厚生年金の平成27年度収支は、歳入が45兆1,644億円、歳出は42兆9,008億円で、歳入歳出差は2兆2,635億円となった(対前年度比4,999億円増)(表1)。歳入増加の要因は被保険者数の増加や保険料の引上げにあり、歳出増加の要因は年金受給者数の増加による給付費の増加にあると考えられる。
一方で国民年金は、歳入が4兆2,346億円、歳出が4兆1,189億円で歳入歳出差は1,157億円となった(対前年度比267億円増)(表2)。歳入減少の要因は被保険者数の減少による保険料収入の減少にあり、歳出減少の要因は年金受給者数の減少による給付費の減少にあると考えられる。
なお、決算終了後の年金積立金は、厚生年金107兆2,240億円、国民年金7兆3,232億円で、合計114兆5,473億円となった。
表1 厚生年金の平成27年度収支決算

厚生年金の平成27年度収支決算に係る主な変化要因
【歳入増加の要因】
- 被保険者数増加や保険料引上げにより保険料収入が前年度より1兆5,165億円増加した。
- 基礎年金に要する費用の増加等により一般会計からの受け入れ(国庫負担)が前年度より4,573億円増加した。
- 被用者年金一元化により実施機関からの拠出金収入が前年度より2兆3,570億円増加した。
- 責任準備金相当額の納付額増加により解散厚生年金基金等徴収金が前年度より2兆5,544億円増加した。
- 年金積立金管理運用独立行政法人からの納付金が前年度より3兆円減少した。
【歳出増加の要因】
- 年金受給者数増加等により給付費が前年度より1,233億円増加した。
- 被用者年金一元化により実施機関への保険給付金等交付金が前年度より2兆3,830億円増加した。
- 基礎年金に要する費用の増加等により基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が前年度より8,205億円増加した。
表2 国民年金の平成27年度収支決算

国民年金の平成27年度収支決算に係る主な変化要因
【歳入増加の要因】
- 被保険者数の減少等により保険料収入が前年度より1,116億円減少した。
- 基礎年金拠出金の減少等により一般会計からの受け入れ(国庫負担)が前年度より1,191億円減少した。
- 基礎年金相当給付費の減少により基礎年金勘定からの受入(基礎年金交付金)が前年度より1,007億円減少した。
【歳出減少の要因】
- 年金受給者数減少等により給付費が前年度より964億円減少した。
- 基礎年金拠出金按分率の減少により基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が前年度より2,592億円減少した。

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