︱2016.12.15 12月号 (通巻690号) Vol.45

長野県上田市 福祉部国保年金課国民年金係
相談者が「その日その場」で
問題解決できるように努める

ねんきんネット導入は「市民目線」で使いやすい仕組みになってから
長野県では毎年、県内19市の国民年金担当者による国民年金事務研究会を開催しており、日本年金機構や厚生労働省に質問や要望を提出している。今年の研究会は上田市が取りまとめ役となって行った。
各市からさまざまな意見や要望等が国や機構に対して上がったが、上田市が提げた要望は、学生納付特例の申請書類について、学生証のコピーを添付することなどの表記をわかりやすくしてほしいなど書式に関するもの。年金の書類に関してはわかりにくいと指摘されることが多く、全県の国民年金担当者が集まる会議でもしばしば取り上げられる課題である。高齢者でもわかりやすい書類にしていく必要がある。
市民は何かあればやはり身近な存在である市役所にまず来るため、機構から来た手紙を手にして「この手紙は何なのか」と相談に来る人も多い。しかし、市としては、機構がそのような手紙を送付していることを知らされていないので回答できない。
「機構はいろいろな場面で『市民にとって身近な窓口である市町村に協力をお願いしたい』と言いますが、そうであるならば、どのような手紙を市民に送っているのかなど情報を市町村に適宜提供してほしいと思います」(古川係長)。
ねんきんネットは、上田市では導入していない。より検索がしやすくなり、市民目線で見たときに使い勝手の良い仕組みになれば導入したいと考えている。
年金事務所との関係も、いまは電話のみの「声でわかる関係」ではあるが、もっと「顔の見える関係」になれるとよい。最近は、小諸年金事務所の職員も定期的に市町村を回って顔を出してくれているように見受けられるので、これを機に距離がより縮まることを市も期待している。また、連絡方法も、電話だけでなくメールでもやりとりできるようになれば便利になると考える。
年金制度はたびたび変わるので、年金事務所から市町村への情報は迅速にほしい。しかし、機構本部から年金事務所への情報がまだ届いていないということもある。
「制度等のことについて、市職員もわからない、聞いた先の年金事務所職員もわからない、とお互いが立ち往生してしまうこともあります。制度改正については、まだ決定していない情報が報道されたりして、それについて市民が『もう決まったのか』と思って尋ねてくることもあるのですが、機構はどのような報道がされているかにも注意しながら年金事務所や市町村に情報を適宜提供してほしいですね」(細川課長)
その上で、「市としても制度に関する知識を正確に身に付け、市民にわかりやすく伝えるように努めていきたいと思います」と林主査は語る。

写真奥左より古川恵一国民年金係長兼国民健康保険担当係長、細川真利子国保年金課長、堀市郎太主事。手前左より林里恵主査、和田しのぶ主査。

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