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新潟県新潟市 福祉部保険年金課国民年金係

 新潟市は人口約80万人。信濃川が日本海に注ぐまちでもあり、また、新潟港は幕末の日米修好通商条約で開港された5港のうちの1つであるなど、歴史的にも重要な位置を占める。2007年から政令指定都市に移行したため、国民年金業務は市内に22カ所ある区役所・出張所で行われており、市役所本庁の国民年金係が日本年金機構とのやり取りの窓口となり、各区役所・出張所の国年業務に対するサポートを行っている。「10年短縮年金の施行に伴い、窓口に来るお客様の数が増えることを想定し、各区役所・出張所がより相談しやすい国民年金係にしていきたい」と滝沢杉子国民年金係長は話す。
福祉部保険年金課国民年金係 写真1

市中心部、信濃川にかかる「萬代橋」は、国の重要文化財に指定されている。

福祉部保険年金課国民年金係 写真2

日米修好通商条約の開港5港のうちの1つとなった新潟。新潟市歴史博物館(みなとぴあ)には、旧新潟税関など当時の建物が展示されている。

福祉部保険年金課国民年金係 写真3

新潟市役所近くにある「新潟県政記念館」(国重要文化財)。明治から昭和の初めまで県会議事堂として使われた。

福祉部保険年金課国民年金係 写真4

信濃川沿いは整備され、散歩などを楽しむ市民の憩いの場。向かいに立つのは高層ビル「朱鷺メッセ」。

福祉部保険年金課国民年金係所 写真5

「朱鷺メッセ」の展望台から臨む夜景。新潟市の夜景は、新日本三大夜景・夜景100選事務局による「夜景100選」に選ばれている。

実務経験がないなかでより良いサポートに努めていく

――10年短縮年金への対応については、各区役所等への職員に対する教育やサポートも課題となってくると思いますが。

滝沢 そうですね。実は、いま国民年金係にいる3人の職員は、区役所等での国民年金業務の実務経験がないんです。昨年度までは、以前区役所で国民年金業務を経験したことがあり実務の詳細がわかる職員がいたのですが、 今年度に異動になりました。私自身は、以前区役所にいたときは福祉課だったので、お客様から聞かれれば国民年金担当課を案内することはありましたが、国年の実務に直接携わるということはありませんでした。もし本庁でも窓口業務を行っていたならば、実務の実際をよく理解したうえで各区役所等をサポートできると思うのですが、政令指定都市である以上、区役所等の業務との住み分けがありますから、そういうわけにも行きません。
 ですから、実務の経験がないというなかで、いかに各区役所等の職員が仕事をしやすいようにサポートしていくかが課題だと考えています。区役所等から聞かれても本庁でわからないことがあったときには、ほかの区役所等に電話してどうしているかを聞き、それから質問のあった区に返事をしたりもしていて、そんなときは「お待たせして申し訳ないな」と思います。でも、本に書いてあるわけでもないですし、こうして経験しながら学んでいくしかありません。

――「異動」は、どの市区町村の国民年金係も持つ共通の課題です。「知識と経験のある職員が異動で一斉にいなくなった」という市の話も聞きます。そのあたり、人事面の配慮も必要かもしれませんね。

滝沢 そう思います。例えば、前職で少しでも国民年金にかかわる仕事をしていた人が国保年金係に配属されるようになるとか、そういう配慮もあるといいと感じます。

――最後に、今後の抱負を教えてください。

滝沢 区役所等が何か迷うことや悩むことがあった場合も、「国民年金係に相談すればいいんだ」と思ってもらえるようになること、ですかね。区役所等に「安心してもらえる存在」になりたい……なんて言ったらおこがましいかもしれませんが、せめて「不安には思われない存在」になりたいです。
 それと、区役所等の職員から何か聞かれたら、さっとアドバイスが出せたりするようになれたらいいなと思います。でも、国民年金係に尋ねた結果、区役所等の職員がかえってモヤモヤしてしまったらどうしようとも考えたりして、「モヤモヤしてますか?」とも聞けないし、さっとアドバイスできるようになるまでに異動してしまうかもしれないし……なんてことを考え出したらキリがないのですが(苦笑)、区役所の職員の方々が少しでも安心できるように、「国民年金係があってよかった」と思っていただけるようになりたいです。

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