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長野県上田市 福祉部国保年金課国民年金係

 今年はNHK大河ドラマ『真田丸』ブームに湧いた、長野県上田市。今年は旧上田市、旧丸子町、旧真田町、旧武石村が合併して10周年にも当たり、メモリアルイヤーといえる。スポーツリゾート地として有名な菅平高原や、美ヶ原高原までも含む広い市であるため、市役所本庁までは足を運びにくい人もおり、管轄である小諸年金事務所も遠い。上田市の国保年金課国民年金係では、市役所に相談に来た人がなるべく窓口のその場で問題が解決するようにと心がけて相談業務に当たっている。

課題は何度にも及ぶ電話のやりとり

 地域自治センターや本庁には、本来は年金事務所に問い合わせることが必要な相談も多く寄せられる。しかし、年金事務所を案内しようにも、管轄である小諸年金事務所は車で30分かかるところにあり、電車で行っても最寄り駅から遠いため、気軽には案内しにくい。市では、年金事務所に尋ねるべき相談内容の人についても、年金事務所に電話で問い合わせて本人に伝えることで、なるべく市の窓口で問題が解決するようにしている。
 しかしそのため、地域自治センター、市役所本庁、年金事務所の3者の間で電話を何度もやり取りするという結果となることもある。自治センターから直接年金事務所に問い合わせができる場合もあるが、市役所本庁と年金事務所との間で問い合わせに応じられる。
 しかも、年金事務所の電話はつながりにくい。小諸年金事務所から市町村に対して専用回線の番号が教えられてはいるのだが、小諸年金事務所が管轄するのは15市町村(人口約40万人)もあるため、専用回線があっても足りない。長野県は47都道府県中で4番目に広い県であり、市町村数も77と全国2位の多さのため、1年金事務所が管轄する市町村数、人口、面積も大きい。
 「やっと年金事務所に電話が通じて、相談者にお伝えした結果、そこからまた新たな質問が出て、また年金事務所に電話して、つながるのを待って……というやり取りを職員は何度も繰り返しているので、その姿を見ていると本当に大変だと思います」(細川課長)。
 年金事務所は遠いが、年金事務所の出張所(年金相談室)は上田駅前にあり、年金事務所から職員2名が毎日来ている。しかし、年金相談室で対応するのは給付関係のみであり、それ以外の相談についてはやはり年金事務所まで行かなければいけない。また、年金相談室も連日多くの相談者が来ているので話がゆっくりできないのか、年金相談室に行った後に市役所に来て「年金事務所で聞いた話がわからなかったので、教えてほしい」と尋ねてくる人もいる。
 「こうした場合は、市役所はまず年金相談室に電話して『この方にした話はどのようなものですか』と確認してから相談者に回答したいところではあるのですが、市役所から直接年金相談室へは電話できないことになっていて、必ず年金事務所に問い合わせをしなければいけないので手間がかかります」(林主査)。
 事務センターに関しては、これまで長野市にあった長野事務センターが今年廃止され、埼玉広域事務センター(さいたま市)に統合された。「事務に支障はありません。でも、いままでは同じ長野県内だからということでお互いに話がわかるような感覚がなんとなくあったので、それと比べると、今は心理的な距離ができたような気はしています」(古川係長)

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