︱2016.7.15 7月号 (通巻685号) Vol.40

札幌東年金事務所(北海道)
基幹業務を確実にこなすことが
年金事務所の信頼につながる

滞納事業所を削減し、北海道全体の成績を上げたい
厚生年金徴収課の職員は9名。武田仁志厚生年金徴収課長は、旭川年金事務所(北海道)の徴収課長、北海道事務センターを経て、2013年10月に札幌東年金事務所に着任した。
同課の課題は、滞納事業所数が多いこと。年々改善されてきてはいるものの、2015年度末の管内の滞納事業所数は1,331件。これは札幌市内4年金事務所の35%、全道の約20%を占めている。厚生年金保険料の収納率(2015年度)も97.45%と、市内4年金事務所のなかで最下位。
滞納整理を担当している職員は4名。1,331事業所に4人で対応するということは、1人当たり340~350事業所を対応するということになり、職員への負担は非常に大きい。
「滞納整理というと、暴力的な言動の事業者とやりとりするのが大変ではないかとよくイメージされますが、当年金事務所の場合は『数』が一番の問題。しかも、その滞納事業所も滞納する事情がそれぞれ違うわけで、それを1件1件職員は頭に入れてよく対応していると思います」と武田課長は語る。
対応で特に骨が折れるのは、社長が従業員や会社に対して責任感がなく納入に誠意がないケースや、事業実態がない会社の場合。代表者や社員は健康保険証を手にしていて、病院にかかりたい。でも会社はもう稼働していていない。代表者と連絡が付かず所在も不明で、事業実態がないまま保険料を滞納し続けている会社が相当数ある。
これらの滞納事業所に対して、粘り強く滞納処分に取り組み、適用調査課とも協力連携して対処しているが、機構全体で職員が削減されているなかでの対応は厳しく、職員の増員が望まれる。
同課で滞納整理を行う職員は、徴収業務の経験が少ない職員の方が多い。それでも滞納事業所数を徐々に減らすことが出来ているのは、経験が少ないからこそ、数の多さを前にしてあきらめることがないからではないかとも武田課長は考えている。「また、徴収業務は他の業務と違ってマニュアルがなく、職員一人ひとりが自分で仕事を動かすことができるということも、モチベーション維持につながっているのかもしれません」(武田課長)。
今後の目標はもちろん、滞納事業者数を減らし、北海道全体の成績を上げていくこと。「ただし、努力の成果はすぐにではなく1年・2年かかって出てくるもの。例えるなら木を植えるような作業だと思うので、今いる職員だけでなく、未来の職員ともコミュニケーションを図るようなつもりで取り組んでいきたいと思っています」(武田課長)。

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