topics

東京都町田市 いきいき生活部保険年金課国民年金係

 市独自の国民年金制度のパンレットを作成し、正規職員を専門性のある嘱託職員に切り替え、窓口対応の強化を図ってきた町田市。年金事務へのマイナンバーの導入時には、関東ブロックでの自治体向けの事務説明会の開催に奔走。法定受託事務を各市町村が担うに当たっては、国と自治体との間で連携・協力の事務をスムーズに遂行させ、国との間を取り持つ組織やしくみの必要性も強く感じたと言う。町田市いきいき生活部保険年金課の清水聡司高齢者医療・国民年金担当課長青木和巳国民年金係長に同市の国民年金事業について聞いた。

都市協では年金機構との連携強化がテーマの分科会のリーダーに

――国民年金の事務については、年金事務所との協力・連携が重要ですが、年金事務所との協力・連携についてはいかがですか。

清水課長 町田市は八王子年金事務所の管轄となるのですが、同事務所とは良好な協力・連携関係にあり、同じ管内である八王子市も含めた3者で研修会や勉強会、懇親会なども行い、お互い顔の見える関係での協力・連携関係を築いています。

――今年8月に大分市で開催が予定されていた全国都市国民年金協議会は台風の影響で、中止となってしまいましたが、町田市は「日本年金機構との連携強化」をテーマとする第2分科会のリーダーをされていました。第2分科会では、年金機構にどういった意見提案をされていたのでしょうか。

青木係長 今回の都市協では、新たな取り組みとして、各分科会に所属する各都市から示された意見に対して、日本年金機構が事前に用意した回答を当日の「分科会資料」に掲載して、それに基づき、分科会での議論を始めることにしていましたが、残念ながら協議会の開催は中止となってしまいました。町田市が所属していた第2分科会では「日本年金機構との連携強化」をテーマに、東北ブロックからは「届出人がわかりやすい様式への変更について」として、適用関係では「法定免除」と「外国への転出」について、また給付関係では「障害年金請求」「老齢年金請求」について、意見提案が示されました。また、関東ブロックからは「年金事務所への電話回線及び年金加入者ダイヤルに関する対応策について」、九州ブロックからは「電話の自動音声案内をやめて、高齢者に優しい電話応対に変更してほしい」といった意見提案がなされました。
 法定免除については、平成30年3月5日から様式が新しくなり、1枚の申請書で、各種申請ができる汎用性のある様式になりました。ところが、法定免除の該当者(生活保護受給者や障害年金受給者等)でも希望すれば保険料を納付することができるのですが、その場合は、「国民年金被保険者関係届」と、「国民年金保険料免除期間納付申出についての確認(チェックシート)」(障害年金を受給し続けると、保険料納付を給付額に反映した老齢年金ではなく、障害年金を選択することになるので、納付した保険料が障害年金額には反映されないということを承知しているかなどを確認)、さらには「国民年金保険料免除期間納付申出書」の3種類の様式を提出しなければなりません。従来は2枚(免除理由該当届+チェックシート)で済んでいたものが3枚に増えてしまったことで、より煩雑になってしまいました。そこで、現在の様式から法定免除の様式を独立させて、一枚で完結するようにしてはどうかと提案しました。
 「届出人がわかりやすい様式への変更」が意見提案の主旨ではありますが、市区町村の職員は短期間での部署を異動することもありますし、出先の市民センターでは、年金に詳しい職員は少なく、各種取り扱う業務のなかの一つが年金であったりするので、年金について不慣れな職員もいます。届出書類が一つにまとまっていたほうが、事務処理も煩雑にならずに、事務処理ミスも防げます。
 そのほか、年金事務所の電話が非常につながりにくいという問題についての対応や、年金事務所の自動音声案内では「○○の方は1番を押してください」と言った案内をしていますが、高齢者にとっては不自由に感じたり、戸惑ったりするお客様もいるので、高齢者にもわかりやすく、優しい対応をしてほしいという要望が出されていました。

■資料5 日本年金機構との連携強化に関する意見提案


<出所:第56回全国都市国民年金協議会分科会資料>

次へ

この記事はお役に立ちましたか?

ご評価いただきありがとうございます。
今後の記事作成の参考にさせていただきます。

また、他のページもよろしければご利用をお願いしておりますので、
検索機能」や記事の「 人気ランキング 」をご利用ください。

あわせて読みたい記事

人気の記事