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掲載:2022年4月15日

年金を学ぶ【第1回】
『在職老齢年金』を学ぶ

2022年4⽉より「年金を学ぶ」シリーズを開始いたします。
複雑な年金制度をわかりやすく解説していきます。
今後とも末永くお付き合いくださいますようお願い申し上げます。

60歳以降に知っておきたい、給料と年金の調整ルール

60歳を過ぎると、いよいよ年金を受け取る時のことを具体的に考えなければいけません。とは言っても、年金だけで生活するのは心もとないです。一方で、給料をもらいすぎると年金が減らされるとも聞いたことはありませんか?

60歳を過ぎる時にぜひ知っておきたい、給料と年金の調整ルールについて解説します。実は令和4年4月に大きな改正がありました。これを機会にぜひこの仕組みを理解して、安心して年金も給料も受け取っていただきたいと思います。

給料を一定以上受け取った時に、年金額が調整される仕組みのことを在職老齢年金の支給と言います。支給というと年金が追加されるように聞こえますが、実際には調整の結果としてもらえる年金が支給停止される、つまり減ることを指しています。

まず、「総報酬月額相当額」と「老齢厚生年金の基本月額」の合計値を求めます。前者は概ね月給に賞与を12等分した額を加えた額とだいたい同じになります。後者は受け取れる年金の1ヶ月分ですね。この合計値が一定以上の金額になると、年金の支給停止が起こります。

これまで、60歳~65歳の方の場合は、この合計値が28万円以上になった場合、合計値を超えた部分の年金額の1/2が支給停止されることになっていました。65歳以上の場合はその合計値が47万円以上と上がります。

令和4年4月以降は60歳~65歳の方も、65歳以上の方と同様に合計値が47万円以上になるまでは年金額が支給停止されない仕組みに変わりました。

例:年金の基本月額が10万円で
総報酬月額相当額が26万円、合計金額36万円の場合

『在職老齢年金』を学ぶ 例:年金の基本月額が10万円で総報酬月額相当額が26万円、合計金額36万円の場合
※日本年金機構HPより

これまで、60歳以上の方の場合、たくさん働きたくても、年金が減らされるのを嫌って働くのを躊躇することがありました。今回の改正は、60歳以上でもたくさん働きたい方はぜひ働いてほしいという、国からのメッセージとも言えるでしょう。年金が減る可能性が少なくなるので、受け取る側から見ても改善されたと言って間違いありません。

老齢年金には「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」とありますが、この仕組みはあくまで老齢厚生年金のみに起こるものであり、老齢基礎年金は給料に関係無く支給されます。また、ここで言う給料とは、あくまで社会保険の対象者が受け取る給与を指しており、不動産収入やフリーランスとして受け取る収入は影響しません。

統計的に給料と老齢厚生年金の合計が47万円以上というのは、かなり高い水準と言えます。一般的な嘱託会社員として給料を受け取る限りは、年金が減らされることは無い可能性が高いと言えるでしょう。ただし、現役世代なみの給与や役員報酬を受け取っている方は、当然この基準額を超えることも想定されます。

いかがでしたでしょうか。今回の改正で仕組みもシンプルになりました。ぜひこの仕組みを理解して、60歳以上になっても安心して働いてください。

執筆者プロフィール

年金を学ぶ【第1回】『在職老齢年金』を学ぶ 執筆者:特定社会保険労務士 村田 淳(むらた あつし)

特定社会保険労務士 
村田 淳(むらた あつし)
ソフトウェア会社のコンサルタントを経て平成29年に開業。産業カウンセラーの資格を持ち、主に10人未満の企業を中心に、50社以上の顧問企業から、毎日のように労務相談を受けている。「縁を大事にする」がモットー。

年金を学ぶ【第1回】『在職老齢年金』を学ぶ 執筆者:特定社会保険労務士 林 良江(はやし よしえ)

特定社会保険労務士 
林 良江(はやし よしえ)
板橋区役所年金業務に10年以上携わり、現在も同区資産調査専門員として勤務しながら、令和4年より障害年金を中心に事務所を開業。「ひまわりの花言葉;憧れ・崇拝・情熱」が自分のエネルギー源。

- 次回予告 -

『年金額の改定ルール』を学ぶ

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年金を学ぶ【第1回】
『在職老齢年金』を学ぶ

  • ◎ 60歳以降に知っておきたい、給料と年金の調整ルール

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