


“目で見る”年金講座【第4回】
結局、年金はいくらもらえるの?
2国民年金と厚生年金の平均的な受給額は?
厚生労働省の示す年金受給モデル
厚生労働省は毎年1月に、総務省が公表する前年平均の全国消費者物価指数を踏まえ、翌年度の年金額の改定を発表し、「1人分の国民年金の満額」と「夫婦2人分の国民年金を含む標準的な年金額」をモデルケースとして示します。
【図2】厚生労働省のモデルケース(月額)

①は、20歳から60歳になるまでの40年間、保険料を納めた人(厚生年金への加入期間、被扶養配偶者(第3号被保険者)であった期間を含む)の国民年金の月額です。
②は、夫が平均的収入(賞与を含めた標準報酬月額が42.8万円)で40年間就業し、妻がその期間すべて専業主婦であったとするケースです。夫婦2人分の満額の国民年金を含んでいますので、それを差し引いた約9万円が夫の厚生年金に相当すると言っていいでしょう。
現実には、このモデルケースにあてはまらない世帯が多いでしょうから、ひとつの目安とお考えください。
男女で差のある平均受給額
図2でモデルケースを見ましたが、①は保険料を40年間納めた場合の満額の国民年金ですし、②も働き方が多様化している現在においては「典型的な夫婦の例」とは必ずしも言えません。では、実際には平均的にどれくらいの年金を受給しているのかを見てみましょう。図3の金額は、2018(平成30)年12月に厚生労働省から報告された「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によるものです。
【図3】年金の平均受給額(月額)

国民年金の平均受給額55,615円は、満額の64,941円に対して約85%なので、保険料を約34年(40年の85%)納めている計算になります。
厚生年金の平均受給額は147,051円ですが、男女別に見ると大きな差がありますので、総じて男性のほうが女性に比べて会社勤めの期間が長く給料も高い傾向があると言えます。

1.国民年金の平均受給額は約5万5千円
2.厚生年金の平均受給額(国民年金を含む)は約14万7千円で、男性は約16万5千円・女性は約10万3千円と、男女差が大きい
② 国民年金と厚生年金の平均的な受給額は?
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