ご質問に関するご回答【ご質問】老齢基礎年金をケースごとに試算してみましょう-免除・猶予・繰上げ・繰下げ-

老齢基礎年金は40年(480ヵ月)を満額として、どれくらいの期間保険料を納めたかによって年金額が決定します。保険料の免除猶予を受けて追納していない場合は、その分保険料納付済期間が短縮して計算されますので減額となります。さらに年金額が変わる要因として、繰上げ受給をした場合(減額 )と、繰下げ受給をした場合(増額)があります。

保険料の免除を受けた期間の年金額

【全額免除の場合】

全額免除期間の年金額は1/2で計算されます(2009(平成21)年3月までの期間については1/3)。

【3/4免除の場合】

3/4免除期間の年金額は5/8で計算されます(2009年3月までの期間については1/2)。

【半額免除の場合】

半額免除期間の年金額は6/8で計算されます(2009年3月までの期間については2/3)。

【1/4免除の場合】

1/4免除期間の年金額は7/8で計算されます(2009年3月までの期間については5/6)。

※免除された分の保険料を追納することで、年金額は保険料を全額納付したときと同じ計算になります。

保険料の猶予を受けた期間の年金額

猶予を受けた期間の年金額は0円です。

※猶予された分の保険料を追納することで、年金額は保険料を全額納付したときと同じ計算になります。

繰上げ受給の年金額

希望により受給開始年齢を60~64歳に繰り上げることができます。ただし繰上げ月数に応じて年金額は減額され、その額が生涯の年金額となります。

【繰上げ減額率(%)】 ※全部繰上げの場合

<1962年4月1日以前生まれの人の場合>

減額率=0.5%×繰上げ請求月から65歳になる月の前月までの月数

受給開始年齢 0ヵ月 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月 7ヵ月 8ヵ月 9ヵ月 10ヵ月 11ヵ月
60歳 30.0 29.5 29.0 28.5 28.0 27.5 27.0 26.5 26.0 25.5 25.0 24.5
61歳 24.0 23.5 23.0 22.5 22.0 21.5 21.0 20.5 20.0 19.5 19.0 18.5
62歳 18.0 17.5 17.0 16.5 16.0 15.5 15.0 14.5 14.0 13.5 13.0 12.5
63歳 12.0 11.5 11.0 10.5 10.0 9.5 9.0 8.5 8.0 7.5 7.0 6.5
64歳 6.0 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5

<1962年4月2日以降生まれの人の場合>

減額率=0.4%×繰上げ請求月から65歳になる月の前月までの月数

受給開始年齢 0ヵ月 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月 7ヵ月 8ヵ月 9ヵ月 10ヵ月 11ヵ月
60歳 24.0 23.6 23.2 22.8 22.4 22.0 21.6 21.2 20.8 20.4 20.0 19.6
61歳 19.2 18.8 18.4 18.0 17.6 17.2 16.8 16.4 16.0 15.6 15.2 14.8
62歳 14.4 14.0 13.6 13.2 12.8 12.4 12.0 11.6 11.2 10.8 10.4 10.0
63歳 9.6 9.2 8.8 8.4 8.0 7.6 7.2 6.8 6.4 6.0 5.6 5.2
64歳 4.8 4.4 4.0 3.6 3.2 2.8 2.4 2.0 1.6 1.2 0.8 0.4

※年金制度改正法により、2022(令和4)年4月以降は1952(昭和27)年4月2日以降生まれの人を対象に繰上げ1ヵ月あたりの減額率が0.4%に緩和されました。

繰下げ受給の年金額

 1962(昭和37)年4月2日以降生まれの人は希望により受給開始年齢を66~75歳に繰り下げることができます。(1962(昭和37)年4月1日以前生まれの人は70歳まで)繰下げ月数に応じて年金額は増額され、その額が生涯の年金額となります。

増額率=0.7%×65歳になった月から繰下げ請求月の前月までの月数

【繰下げ増額率(%)】

受給開始年齢 0ヵ月 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月 7ヵ月 8ヵ月 9ヵ月 10ヵ月 11ヵ月
66歳 8.4 9.1 9.8 10.5 11.2 11.9 12.6 13.3 14.0 14.7 15.4 16.1
67歳 16.8 17.5 18.2 18.9 19.6 20.3 21.0 21.7 22.4 23.1 23.8 24.5
68歳 25.2 25.9 26.6 27.3 28.0 28.7 29.4 30.1 30.8 31.5 32.2 32.9
69歳 33.6 34.3 35.0 35.7 36.4 37.1 37.8 38.5 39.2 39.9 40.6 41.3
70歳 42.0 42.7 43.4 44.1 44.8 45.5 46.2 46.9 47.6 48.3 49.0 49.7
71歳 50.4 51.1 51.8 52.5 53.2 53.9 54.6 55.3 56.0 56.7 57.4 58.1
72歳 58.8 59.5 60.2 60.9 61.6 62.3 63.0 63.7 64.4 65.1 65.8 66.5
73歳 67.2 67.9 68.6 69.3 70.0 70.7 71.4 72.1 72.8 73.5 74.2 74.9
74歳 75.6 76.3 77.0 77.7 78.4 79.1 79.8 80.5 81.2 81.9 82.6 83.3
75歳 84.0                      

※2021(令和3)年度までの繰下げ受給は70歳までの選択でしたが、年金制度改正により、2022(令和4)年4月以降に70歳を迎える人から、繰下げ受給による年金開始時期の選択肢が75歳までに拡大されました。繰下げ1ヵ月あたりの増額率は0.7%で変わりません。

ケースごとに老齢基礎年金の年金額を試算してみましょう。

保険料免除を受けた場合の老齢基礎年金

※年金額は2024年(令和6)年度の価格(新規裁定者)

〈例①〉Aさん(自営業)の場合

20歳から国民年金に加入するが、41~45歳の5年間、廃業のため保険料の免除を受ける(3年間は全額免除、2年間は半額免除)。46歳で事業を復活させ、60歳まで保険料を納め続ける。追納、任意加入はなし。

老齢基礎年金の年金額

  月数で計算

816,000円×35年×12/480

816,000円×3年×12/480×1/2

816,000円×2年×12/480×6/8

 

(全額納付期間の年金額)

 

(全額免除期間の年金額)

 

(半額免除期間の年金額)

775,200円(満額より40,800円減額)

保険料猶予を受けた場合の老齢基礎年金

※年金額は2024(令和6)年度の価格(新規裁定者)

〈例②〉Bさん(アルバイト等)の場合

20歳から国民年金に加入するが、定職には就かずにアルバイト等で生計を立てる。41歳で保険料を納付することが経済的に困難となったが、世帯主の父親に一定以上の所得があったため、保険料免除は承認されず、45歳までの5年間、猶予の制度を利用する。46歳以降は通常通りに保険料を納付する。追納、任意加入はなし。

老齢基礎年金の年金額

816,000円×35年×12/480(全額納付期間の年金額)

 

714,000円(満額より102,000円減額)

⇐ 例①と同じ5年間でも、
免除と猶予では年金額に大きな差がでる。

繰上げ受給を受けた場合の老齢基礎年金

〈例③〉Cさん(1962年4月2日生まれ、自営業)の場合

20歳から59歳まで国民年金の保険料は全額納付する。しかし、病気がちのため、65歳を待たずに老齢基礎年金をもらうことにして引退したいと考えている。

 

○60歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×0.760=620,160円  ⇐ 通常より195,840円減額
○61歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×0.808=659,328円
○62歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×0.856=698,496円
○63歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×0.904=737,664円
○64歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×0.952=776,832円  ⇐ 1年で39,168円の差
(2024(令和6)年度の場合)

※年金制度改正法により、2022(令和4)年4月以降は繰上げ1ヵ月あたりの減額率が0.4%に緩和されます。

繰下げ受給を受けた場合の老齢基礎年金

〈例④〉Dさん(1958年4月2日生まれ、自営業)の場合

20歳から59歳まで国民年金の保険料は全額納付する。経済的に余裕があるため、老齢基礎年金の受給開始を遅らせて少しでも年金額を増やしたいと考えている。

 

○66歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.084=884,544円
○67歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.168=953,088円
○68歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.252=1,021,632円
○69歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.336=1,090,176円
○70歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.420=1,158,720円
○71歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.504=1,227,264円
○72歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.588=1,295,808円
○73歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.672=1,364,352円
○74歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.756=1,432,896円
○75歳からもらい始めた場合の年金額 816,000円×1.840=1,501,440円 通常よりも685,440円の増額(2024(令和6)年度の場合)

※2021(令和3)年度までの繰下げ受給は70歳までの選択でしたが、年金制度改正により、2022(令和4)年4月以降に70歳を迎える人から、繰下げ受給による年金開始時期の選択肢が75歳までに拡大されました。繰下げ1ヵ月あたりの増額率は0.7%で変わりません。

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